先週、瀬戸内国際芸術際に行ってきました。
以前ここでも書いていた直島にずっと行きたいと思っていたので、いい機会でした。
さらに今回の楽しみは、10月17日にオープンした内藤礼の作品が展示されている豊島美術館。
西沢立衛さん設計の建物の入口から内藤さんの作品の中に入った瞬間、からだ中に鳥肌が立ちました。
彼女の作品の多くに共通していることですが、その日の天気や自然の光、吹いている風、その人の心理状態などすべて取り込んで、それらが作品の一部になっていること。
広大な空間にたたずんでいると、作品に包み込まれる自分を感じます。
そしてこの日はどこからか飛んできたクロシジミチョウ、クモやバッタも作品の一部になっていました。
そしてどこからか聞こえてくる鳥のさえずりさえも。。
見る人をいったん通ってそこで彼女の作品が完成されるという感じ。
同じもの、同じ時、同じ空間はひとつもないのです。
あ〜 やっぱりすごいです。
西沢立衛さんの建築も彼女の作品の一部のような豊島美術館。
そしてこんな気持ちにさせられるアーティストに出会えたこともうれしいです。
オープンしたてということもあり、とても混んでいて入場制限がされていて見学時間も10分ほど、と限られていました。まずは整理券の入手からひと苦労。
今回は夫も私と同じように感じたようで、一度見終わった後、もう他の作品は見られなくてもいいからもう一度この作品を見よう、、と、また再度整理券をもらい、列に並び直したのでした。
こんな混み合っている日に2度も見る人は珍しかったのか、入口の学芸員の方が私たちのことを覚えていて、「もう一度ご覧になるのですか?」と声をかけられました。
ほんとうは時間をかけて向き合って欲しい作品なので、時間制限があるのは本意ではなく、申し訳なく思っています、ということをおっしゃっていました。
またいつかここに戻ってきたいです。
行きたいではなく、戻ってきたい、と自然に思ってから、ふとこの作品の名が「母型」ということに気がついて、また独りでひそかに鳥肌が立ちました。
感動冷めやらず長くなってしまいました。。。
今朝起きたら台風の影響で雨でした。
風に揺られる庭木を見ながら、いまごろあの空間はどうなっているんだろうと、ふとんの中で思いをはせていました。
またトラベルに詳しくアップしたいと思います。