2004年3月、日本に帰国することになりました。
ニューヨークから東京に帰る前に途中寄り道をすることに。
3月はオーロラの季節、1度は見てみたいと思っていました。
東海岸からアラスカ経由で帰国することにしました。

引っ越しの荷物をすべて日本に送り出してから、 ニューアーク空港からアメリカ大陸を横断してアラスカ州の北の方に位置するフェアバンクスへ。
空港でレンタカーを借りて走り出した頃にはもうあたりは暗くなっていました。
もう空港の周りからして一面の雪。ここから70マイルほど離れたChena Hot Springsというホテルに向かって走ります。

最初は普通の州道でしたが、途中からは寂しげな1本道。
あたりは真っ暗になって、まったく他の車を見かけなくなりました。
ホテルはほとんど周りには何もなく、町から完全にはずれたところにぽつんとあります。
まさに地の果て。(だからこそ町の光に影響されないでオーロラが見えるわけなんです)

しばらく走っていると、薄暗い道路をなにかものすごく大きな物体が横切りました。
あわてて減速してみると、なんと車の屋根よりも背の高い、大型のムース!
車に乗っている私たちから、見上げるような高さ。ムースはすぐに横の茂みに駆け込んでいきました。
薄暗い人影もない大自然の中で見た巨大な野生のムース。かなり怖かった。

それからまた1時間くらいまったく車に出会うこともなくひたすら真っ暗な道を走り、目的地、チェナホットスプリングスの灯りが見えたときにはほっとしました。。
さっそく丸太でできたロッジにあるフロントでチェックイン。
ホテルのキャビンはフロントから少し離れたところに建っているちいさな建物でした。

たどり着いてみると、地の果てのアラスカの中でもさらに地の果てのようなチェナホットスプリングスでした。

 
2日目
 
 

朝起きると、真っ青な空が広がっていました。
今夜、この空にオーロラが見えるのだと思うと、うきうき。
ホテルのキャビンの前は小さい滑走路になっていて軽飛行機が止まっていました。
このホテルの生活物資は近くの町からこの飛行機で運んでいるそうです。

 
 

さっそくホテルの周りを散歩。といっても厳寒!のため、自分の洋服をありったけ着込んだ上にホテルで借りたダウンジャケットを来て外に出たのですが、それでも寒かった!
おまけにジャケットが大きいのしかなくて、だぼだぼ。。後ろの湯気が出ている池は温泉です。

 
 

あたりの小川ももちろんコチコチ。でも川の表面の氷の下の水は凍ってなくて、氷ごしに下の方で水がさらさらと流れていきます。
どの景色も幻想的できれい。

 
 
 
 
ホテルのダイニングで昼食の時、窓際のテーブルに座っていたら、窓のすぐ外にあるエサ場にいろんな動物たちが集まってきました。
まずは、リス。
 
リスがいなくなると今度は鳥たちの楽園。


午後は夜のオーロラ観測に備えて、昼寝をしたりしていました。
そしていよいよ夜、夕食を食べてしばらく部屋で待機したあと、またゆきだるまのように洋服を着込んで表に出てみました。
車ですぐそばの比較的開けた場所に移動。
歩いても行ける場所だったのですが、オーロラを待つ間車の中で待機できる、ということで1分弱のドライブ。

 

車の外は昼よりさらに激寒。
雪の中独特のしーんとした静寂。雪を踏みしめる音があたりに響きます。
車の外に出ると、だいたい10分が限界なので、車の中で暖まってから10分くらい外で様子を見る、というのを3〜4回繰り返しました。
そして5回目くらいの時、光のもや、のようなものが空にうっすら。
それがだんだんと濃く(強い光に)なってきて、空に広がっていったのです。

ついにオーロラを見ることが叶った瞬間でした。想像していた以上に神秘的な光景。
私の思っていたオーロラは繊細ではかないイメージでしたが、実際はすごく力強く、 大空をうごめいていました。そのエネルギーに恐怖を感じるほどでした。

きれいな写真を撮ろう!とかなり念入りにカメラの準備していったのですが、 残念ながら低温(マイナス20-30度!)のためにバッテリーの性能が出ず、写真を数枚撮ったところでカメラは動かなくなってしまいました。。下はその中の貴重な1枚。
(オーロラが空に広がりきる前なのであまり写っていませんが)